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『お道具&竹竿マニア』なアングラーが、フライフィッシングをキーワードに、
道具や森羅万象、さまざまなモノ、コト、を『辛口&主観的』な視点で書いています。

2013/04/16

釣り人が創る釣り場

市川・神河CRエリアのニジマス






















漁協ではない釣り人の団体が、二級河川の本流域でフライフィッシングによるキャッチアンドリリースだけを釣りの方法とするニジマスの釣り場を創った。それも、いわゆる闇放流ではなく、自治体の許可を受けて。
このような釣り場は本州では初めてのケースだと思います。

市川の神河町を流れる流域は、過去に生野銀山から流れ出していた鉱毒の影響で、漁協がなく漁業権もないという特異な流程なのですが、それをうまく活用した地域のフライフィッシング愛好家のアイディアだけではなく、それを実現させるために自治体や地元の人への折衝や根回しがあってこその現状です。

ふらっと釣りにいって、さあ、どこに車を止めようか、という時点から気づくのですが、地元の生活者の邪魔にならないように釣り人のために駐車場を整備したり、川へのアクセスポイントを作ったりと、時間とコストを掛けておられることがよくわかります。

この釣り場を立ち上げられた、H. T. F. さんのウェブサイトです。


川鵜の食害を回避する意味もあって、40cm以上のニジマスが放流されているので、すごく面白くて楽しい釣り場です。
そのかわり、難しい。
河川を利用したニジマスの管理釣り場的な感覚(関西近辺では、天川冬期ニジマス釣り場などです)では、ほぼ確実に釣れないと思います。

下流部は釣ったことがないのでわからないのですが、上流部はカリフォルニアのニジマスの川を思い出させてくれるような流れです。

釣り方のヒントは、それなりのサイズのある魚が流れのどこに付くかを考えながらフライを流していくことだと思います。
ライズしているとき以外は、土手の上から探しても魚体はなかなか見えないですよ。


この市川、神河CRエリアは、これからの釣り場です。
地元の人との良好な関係を崩さないためにも、駐車場は指定の場所でお願いしますね。


※上記、H. T. F. さんのウェブサイトには駐車場の位置も記載されています。


2013/04/05

ひさしぶりにグラファイトロッドを使ってみた

市川、神河CRエリアのニジマス
これは小さめですが、写真写りがよかったので






















川でシングルハンドのグラファイトロッドを自分のための釣りで使うのは、いったい何年ぶりのことなのだろう。

バンブーロッドの最大の弱点はロッドの長さが取れない、ということだと思っています。
これまでに使ってきた竹竿をベースにして考えると、#4ラインを使うロッドだと、汎用性を持たせると8フィートあたりが長さの限界のように感じます。
もっと言えば、一部の異能な作者が作る竹竿を除外すると、7フィート代半ばまでが竹竿のおいしいところだと思っています。

いま、ちょっとはまっているプールには、緩くて複雑なイヤラシい流れのなかにライズポイントがあり、そこを釣るためにはどうしても竿のリーチが欲しいので、やむをえず自分の中で決めていた「川では竹竿しか使わないという」趣旨を変えて持ち出した8’9"のグラファイトロッドです。

新しいグラファイトロッドが出たと聞けば、試投会や友人の竿を借りて振っていたので、最近のグラファイトロッドの性能がいいのはわかっていたのですが、釣りに使っても、やはりいい。
もの凄く使いやすいし、以前のグラファイトロッドにあった、なにか不自然な感触が無くなっている。

「竹竿なんて、単なるノスタルジックの産物や」

って、つい口に出しそうになりますね。

この竿が僕との相性がいいだけなのかもしれないけど、グラファイトロッドのテクノロジーはどんどん進歩していますからね。
SAGEから出た新しいスローアクションのシリーズにも興味を惹かれます。

こうなってくると、竹竿作っている作者さんには、よりいっそうの精進が求められるのじゃないでしょうか。
まあ、そこまでのモノを竹竿に求めている人も少ないとは思いますが。


ちなみに、この竿は、"Kuramochi Rod" の "Hi-Loop 8f 9in #3/4line  3pc" です。
実釣では0.5号のティペットで50㎝前後の大きめなニジマスもいなせるし、よくできています。
静加重を掛けてみるとかなり先調子の竿ですが、ラインを乗せていくとスムーズにベントして違和感なくラインを伸ばしていけます。
いい設計の竿ですね。